1933年の創業以来、日本のコーヒーの歴史と共に歩んできたUCCグループ。業務用サービス事業の中核を担うUCCコーヒープロフェッショナル株式会社(以下、UCCコーヒープロフェッショナル)の強みは、コーヒー豆栽培から文化発信に至るコーヒーに関するすべての事業を自社で手掛けるグループの総合力にあります。同社は7年前にソリューション営業チームを立ち上げ、ハード・ソフトの双方をワンストップで提供する“モノ売り”から“コト売り”への転換を積極的に推進。その一方で、カフェ・喫茶店、宿泊施設など10万軒に及ぶ全国の顧客を500名の営業担当によってカバーする体制は、顧客ニーズに応じた営業提案の難しさにつながっていました。この課題解決に向けて同社が注目したのは、AIの活用でした。販売企画本部 デジタル推進チーム マネージャーの小泉 世連氏はこう説明します。
「当社の場合、一人の営業担当が約200軒を担当するため、月一回の顧客訪問も困難な状況です。データを分析し、トップセールスのスキルを可視化することで、若手の営業担当などセールス経験の浅いメンバーの営業力強化を図れるのではないかと考えたことがAIに注目した理由です」
この観点から、各社のAIソリューションを比較検討する中で出合ったのは、dotDataが自動抽出する特徴量を営業支援に活用することで大きな成果を挙げている大塚商会の事例でした。
「大塚商会さんの取り組みは私たちが目指す方向と重なる部分が多く、とても興味深いものでした。様々に相談させてもらったうえで、まずはdotDataによる実証実験を行うことにしました」