大塚商会
株式会社大塚商会

AIが半年で7万件以上の商談を提案
高精度な分析力で営業担当者の信頼を勝ち得る

業界:IT業界
ソリューション:売上予測 成約予測 離反予測 見込み顧客 予測分析 需要予測

大塚商会は、dotDataを活用したAI(人工知能)を導入して、営業活動の効率化を推進しています。20年以上にわたる販売やサポートなどのビッグデータを基に、商談につながる特徴を自動的に抽出。市場や顧客のニーズを的確につかみ取り、営業担当者のスケジュールに落とし込んで商談先を提案する「AI行き先案内」で活用しています。dotDataのAIを活用することで思いも寄らないデータの関係性を見つけられることもあり、営業担当者に最適な商談先を提案できることからAIの活用により、半年で7万件以上の商談を提案。商談数が3倍増と生産性も上がり大きな効果が得られています。

課題

  • 長年蓄積してきたビッグデータを活用して営業力の強化を目指す
  • 顧客や市場の変化を捉えて営業担当者に届けるAI活用法を模索
  • 商品を必要とする顧客に適切なアプローチをしたい

ソリューション

大塚ビッグデータの変遷

効果

  • AIが半年で7万件以上の商談を提案、AI提案の商談が1年で3倍増
  • dotDataにより、数カ月かかっていたAIによる分析を数日に短縮。短時間で様々なAIモデルを開発可能に
  • 5000万件の商談と12億件以上の売り上げ明細データから、思いも寄らない関係性をdotDataが提示し営業担当者に適切なアドバイスを実現

お客様の声

地主 隆宏氏
株式会社大塚商会 執行役員 マーケティングオートメーションセンター長

地主 隆宏氏

AIやビッグデータという言葉が生まれる前から、大塚商会では大量のデータを蓄積してきました。顧客のニーズや購買パターンをAIにより発見し、営業力のさらなる強化を進めています。

越智 郁夫氏
株式会社大塚商会 マーケティングオートメーションセンター データサイエンス課 課長

越智 郁夫氏

データ活用における課題解決の最大のハードルは、データ加工の時間と手間です。dotDataはその工程が省けるため、実装までのスピードが段違い。試したいことが短時間で試せます。

顧客のデジタル化や業務効率化をITで支援し続けている大塚商会は、自社のビジネスへのIT活用でも先進的な企業です。自社で導入して目利きをした技術や製品をソリューションに仕立てることで、「自信をもっておすすめできる」商材を顧客に届けることを大きな強みにしています。近年の代表的な取り組みとして、大塚商会の地主隆宏氏は「AI(人工知能)を活用して営業活動の効率化などを実現しています」と語ります。

蓄積した膨大なビッグデータをAIで分析し営業力強化を図る

AI活用の背景には、大塚商会独自の2つの活動があります。いずれも20年以上にわたる長期の取り組みです。1つは、社員数を増やさずに売上高を伸ばすビジネスモデルの確立です。1998年ごろまでは社員数の増加と売上高が連動していた大塚商会ですが、ITの活用など様々な仕組みを導入して営業生産性と効率性を向上し、社員数を増やさずに市場での存在感を拡大し続けています。今後もこのビジネスモデルを継続させるには、これまで以上に営業活動の効率化が求められるのです。もう1つは、2001年に開始したセールスプロセスリエンジニアリング(SPR)の取り組みです。SPRは大塚商会の営業職が必ず使う営業ツールで、すべての営業活動をデータ化しています。「2000年以降の累積データ件数は、商談が5000万件以上、売上明細が12億件以上という膨大なものです。このビッグデータには商談内容、取引状況だけでなく販売後のサポート情報などがあり、営業活動とお客様の状況が蓄積されています。これを分析して、営業活動を効率化する取り組みを続けてきました」(地主氏)。

こうした背景で効率化を推進している大塚商会であっても、営業担当者はそれぞれ得意や不得意があり、パフォーマンスにも差があることから、この属人性が課題でした。「どの会社でも売れる営業担当者が一定の割合の売上を確保していますが、それだけでは企業としての底上げができません。どの営業担当者にも自分たちの力量以上に売れる力を持たせる方法が課題でした」と地主氏は振り返ります。20年以上にわたってビッグデータを蓄積してきた大塚商会では、このデータをAIで分析することで、これまで見えなかった市場の変化や顧客のニーズを捉えられないかと考えました。

特徴量設計が数カ月から数日に dotDataで迅速な分析が実現

特徴量設計が数カ月から数日に dotDataで迅速な分析が実現

学習するデータは膨大にあります。しかし、データ分析をしようとしても、従来のデータサイエンスプロセスではAIが分析すべき対象や特性を数値化した特徴量の設計に至るまでに数カ月を要することもあります。そうした中で、dotData社のデータ分析ツール「dotData」と出会いました。特徴量抽出を含むデータの前処理プロセスを自動化して、数カ月かかった処理を数日に短縮し、すぐにAIモデルを構築してデータ分析が可能になります。地主氏は「ビッグデータには多様なデータがあります。ここから市場や顧客のITニーズの変化を見つけて営業担当者に迅速に届けることが必要です。dotDataを使うことで、スピード感のあるデータ分析が可能になりました」といいます。大塚商会がdotDataを活用して営業活動の効率化に役立てているソリューションが、2019年から導入を始めた「AI行き先案内」です。これは営業ツールのSPRと連携してデータ分析した結果から、それぞれの営業担当者に出向く先の企業を提案するというものです。dotDataが分析した特徴量から企業が何を求めているかを読み解き、AIがSPRのカレンダーに自動的に予定を入れていきます。「例えば、時間軸での分析があります。3年前に商談があった既存顧客には次の商談の要望が高まっているといった分析から、AIが行き先を提案します。空いている時間で前後の商談場所から移動可能な地域のお客様を提案するなど、インテリジェンスを持って営業担当者を支援しています」(地主氏)。

多くの気づきを与えるAI 営業の肌感覚を裏付けた例も

AI行き先案内が営業担当者に提案するとき、dotDataはどのように特徴量を提供しているのでしょうか。大塚商会の越智郁夫氏は、dotDataが提示した特徴量とその解釈についてこう説明します。「PCの受注予測では、お客様からの問い合わせの内容をdotDataが自然言語処理した特徴量を抽出しました。例えば、『年末調整』『リビジョンアップ』というトピックに関するお問い合わせがあると、PCの需要が生まれやすいといった形です」。

大塚商会では、dotDataが提供する特徴量から得られる知見を、営業担当者が有効に活用するために、特徴量の「読み解き」という作業を業務プロセス化しています。特徴量の裏にある意味について、分析部門と業務部門で解釈をすることで、営業担当者にもわかりやすく腹落ち感のある情報として、営業活動に生かすことができるのです。こうした読み解きができるメンバーは、社内での育成の成果もあり、右肩上がりに増えています。情報分析を必要とする現場で洞察を得られる人材を育成してきたことも、AI活用の成功に結びついています。

dotDataの特徴量から思いも寄らない関連性が見つかったこともあります。その一例が、複合機の稼働データとLED照明の受注の関係です。越智氏は、「大塚商会ではオフィスのすべてを取り扱っていて、PCや複合機だけでなく、LED照明なども提供しています。そうした中で、dotDataは過去2年間で複合機のファクシミリ利用が増えたお客様では、LED照明の受注が増えるという特徴量を提示してきました。ファクシミリの利用とLED照明の購買の関係性は、人間の分析担当者には出てこないアイデア。そういった、隠された知見が見つかることがdotDataの特徴量のパワーの1つです」と語ります。このほかにも、「営業活動が一定の間隔で行われている場合に受注しやすい」といった特徴量は、間隔が長すぎても短すぎても効果的ではないといった、営業活動の肌感覚がデータで裏付けられた例です。「dotDataがなければ見つけることができなかった関係性や、感覚的に理解していたことをデータが裏付ける関係性など、多くの気づきを与えてもらっています」と越智氏はdotDataの特徴量抽出の能力を評価しています。

AIの提案は1年で3倍に 今後は人材開発にも活用を推進

ビッグデータから市場や顧客のニーズを分析して商談先を提案するAI行き先案内の効果は、既に数字として表れています。地主氏は「AI行き先案内で提案したAI商談は、2020年上期から2021年上期の1年で約3倍の7万4300件に増加しました。AI商談の効果は全体の商談件数の底上げにもつながり、2021年第1四半期には8.4%の増加率を達成しています」と成果を語ります。

成功のポイントとしては、AIが高い精度で営業の提案をできるようになったこと、それに伴い営業担当者がAIを信頼するようになったことが挙げられます。SPRという営業担当者が日々扱う営業ツールのカレンダーに、AIによる商談提案を上手に融合させていることも成功のポイントに加えられます。dotDataの高速で自動化されたデータ分析の力は、AI行き先案内以外にも生かされます。「経営戦略として、営業組織の強化を図りつつ、人材開発部でもAI活用を推進しています。dotDataの特徴量から社員のパフォーマンスを測定するといった使い方のように、AI活用事例は拡大しています。特に、次世代の若手営業は、すぐに利用価値を見出し実績につながっています」(地主氏)というように、AIは今後も継続して大塚商会の成長を支援していくことになりそうです。

株式会社大塚商会

https://www.otsuka-shokai.co.jp/
所在地 〒102-8573 東京都千代田区飯田橋2-18-4
従業員数 7,429名 (連結子会社を含めた従業員数9,119名) ※2020年末現在
創業日 1961年7月17日 (1961年12月13日、株式会社として登記)
事業内容

「ITで日本/オフィスを元気にする」という企業理念の下、IT機器やシステムの提案から導入までを行なう「システムインテグレーション事業」と、導入後に運用面での支援を行う「サービス&サポート事業」を連携させることで、中堅・大手企業のDXとワークスタイル変革を強力に支援している。

AI活用事例

株式会社大塚商会

「受注件数7倍」の効果を生んだAIサービス
機械学習を中堅・中小企業の身近なものに