長く続いたマイナス金利政策と規制緩和の波は、地方銀行の収益構造を根底から揺さぶりました。中国銀行を中核とするちゅうぎんフィナンシャルグループも、金利差に基づく従来の安定収益モデルからリスクテイク型のビジネスモデルへの転換を推進しています。金利のある世界が戻りつつある今も、リスクを伴うビジネスには迅速で精度の高い経営判断が欠かせません。
しかし、イノベーション推進部 部長の白神 賢治氏は、そこに立ちはだかった壁を率直に語ります。
「従来の銀行業では、部署をまたいだデータ分析を通じてリソース最適化を図るという考え方自体が存在しませんでした。データ分析を担える人財もごく一部に限られ、各部署はそれぞれの勘と経験で判断を下している状態でした。地域の取引先企業が抱える多様な課題に迅速かつ柔軟に応えていくためには 、全社に横串を通したデータ分析基盤の構築と、それを使いこなすデジタル人財の全社展開が大前提だったのです」
2024年、この課題に正面から取り組むために新設されたのがイノベーション推進部です。新規ビジネスの開発と業務のトランスフォーメーションという二つのミッションを担う同部は、分析基盤としてdotDataを採用しました。その経緯を、担当部長の松永 雅利氏が紹介します。
「きっかけは、弊社の米国における調査の中でdotDataと出会ったことでした。藤巻遼平CEOを弊社にお招きしてお話を伺う中で、専門的な知識やスキルがなくとも高度な分析プロセスそのものを自動化できるという点に大きな可能性を感じました。特に、データ分析で最も難易度が高く、ビジネスインサイトの発見に重要な特徴量をAIが自動で発見するという発想は、銀行のデータ利活用を真に推進する鍵になると確信し、採用を決定しました」
