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AIが価値を生み出すトップ業界 – Part1

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Alexaの音声サービス(自然言語処理)、Netflixのレコメンデーションエンジン(機械学習)、Facebookの顔認識(ディープラーニング)など、コンシューマー市場でのAI活用についてはよく耳にします。一方で、エンタープライズ市場向けのAI活用について耳にする機会は少ないかもしれません。マッキンゼーグローバルインスティテュートは2018年に、AIが企業を変革すると予測していました。現在、AIはさまざまな業界で非常に大きなコスト削減や業務改善を生み出しています。AIの重要性と影響力は、今後さらに飛躍的に増すでしょう。このブログでは、Part1にて「AIが価値を生み出すトップ業界」、Part 2にて「AIがどのように付加価値を高めているか」について解説します。

AIが価値を生み出すトップ業界

まずは、AIがPoC(Proof of Concept:概念検証)から大規模な本番環境に移行した、4つの業界におけるAI活用をみていきましょう。

銀行

銀行は、競合他社からのプレッシャー、ガバナンスの強化、規制要件の強化に常に直面しています。 銀行業はコスト管理をしながら、財務・業務リスクの管理、不正行為の防止、顧客の債務不履行を削減をする必要があります。 これらの課題を克服するために、銀行は窓口業務、ミドルオフィス、バックオフィスといったバリューチェーン全体でAIを活用し、顧客体験の向上、不正検知、引受業務(アンダーライティング)の最適化を実現しています。 大手銀行では、大量データを処理や金融犯罪を防ぐための意思決定の自動化に、また大手投資銀行ではアルゴリズム主導の取引にAIを活用しています。銀行の個人・法人営業では、住宅ローンの見込み顧客を予測するなど、過去のデータに基づいて適切な商品を自動的に提案することにAIと機械学習を活用しています。

三井住友銀行のAutoML(機械学習自動化)ソリューションの活用事例については、こちら(英語)をご覧ください。

金融サービス

世界のフィンテック市場において、AIは2025年までに226億ドルに達すると予測されています。AIと機械学習はデジタル革命を加速させ、エコシステムの各プレイヤーは、リアルタイムの情報に基づいた素早く、そしてより正確な判断が可能となり、フィンテック業界の業務革新が進んでいます。最近では、信用リスク評価、ローン審査の自動化、引受業務(アンダーライティング)や債権回収などでAI活用が増加しています。予測分析は、フィンテック企業が顧客に対して最大の価値をもたらすユースケースを支援しています。多くの顧客がAIを活用して正確なキャッシュフロー予測、流動性管理、支払い処理を取得し、企業の財務管理に大きな変化をもたらしています。

ヘルスケア

ヘルスケア業界は、増大し続けるヘルスケアサービスのコスト、より良い患者体験の要求、人材不足、規制やコンプライアンスの問題、医薬品の有効性と安全性を損なうことなく最新の医薬品と技術の進歩を統合することなど、様々な面で多くの課題に直面しています。実際に、予防医療の保険適用がないために、医療現場では問題が発生してから対応する事への懸念があります。だからこそ、AIはヘルスケア業界を変革する可能性を秘めています。 臨床試験で得た豊富なデータ処理から、意思決定を改善するための患者データの活用まで、AIはヘルスケアに大きな影響を与えています。マッキンゼーが最近発表した「ヘルスケアにおけるAI活用」のレポートによると、診断と臨床的意思決定は、現在ヘルスケア業界でAIが活用されているトップエリアとなっています。

ヘルスケアにおけるAI活用

インダストリー4.0

この業界の企業は、時系列分析機能を強化しており、機械学習を時系列分析に活用する傾向があります。製造業、エネルギー、石油&ガスの業界の分析の専門家は、パラメトリック(静的)モデルをはじめとする多変量を扱うことができない従来の統計手法の予測能力の限界を感じています。中小企業を含む製造業の現場では、品質監視、予知保全、在庫とサプライチェーンの最適化などのユースケースに対応するためにAutoMLソリューションの導入がはじまっています。

また、エッジにおける分析は、製造業にとってますます重要になってきています。リアルタイムでデータを分析し、意思決定を行う必要があるユースケースでは、データソースに近いネットワークのエッジでデータ処理を行うことが理にかなっています。製造業には、レイテンシー、コスト、帯域幅の観点からクラウドでのデータ処理が困難なユースケースがいくつかあります。 そのようなシナリオでは、エッジでストリームにデータを処理し判断をする必要があります。しかし、クラウドのみ、またはエッジのみのアプローチは理想的ではなく、エンドユーザーはエッジからクラウドへの統合を考え、要件に最も適したアーキテクチャーを選択する必要があります。

後半のPart2では、他の4つの業界、業種でのAI活用についてご説明します。

dotData
dotData

dotData独自の技術である特徴量自動設計は、データサイエンスおよびAI開発工程の最も難しい部分である特徴量設計と事業適用化を自動化します。それにより、企業のAI・機械学習プロジェクトにかかる時間を短縮させ、より高いビジネス価値を生み出します。詳細はdotdata.com、Twitter、LinkedInからご確認いただけます。

dotDataのAIプラットフォーム

dotData Enterprise データサイエンスのプロセス全体を自動化

dotData Enterpriseは、事業部門やデータ分析部門が、ノーコードで予測AI開発を行うことができるAIプラットフォームです。特徴量自動設計と機械学習自動化(AutoML)によって、AIの専門知識やコーディングなしで、業務データから特徴量の抽出、そして機械学習による予測モデルの構築まで、ワンストップでAIを開発することができます。dotData Enterpriseを使用すると、通常は数か月かかる予測分析を、たった数日で実施でき、素早くビジネスでAIを活用でき、将来の予測やデータからの洞察が得られます。

dotData Feature Factory 特徴量をアセット化し全てのAI/BIを強化

dotData Feature Factoryは、データサイエンティストやIT部門が、企業がキュレーションされたデータ(すなわち特徴量)を開発するために、データ加工に関するノウハウを再利用可能なアセットとして蓄積する仕組みを提供します。データ中心に構築される特徴量空間から、アルゴリズムによってデータに隠れたパターン(特徴量)を発見し、特徴量発見のスピードと効率、再利用性と再現性、専門家間の連携、品質と透明性を向上します。dotData Feature Factoryは、機械学習モデルによる予測、ビジネスインテリジェンス(BI)によるデータ可視化、或いはマーケティングオートメーションのような、全てのデータアプリケーションを強化します。