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2021年以降のAI・機械学習のトレンドトップ5

2020年は新型コロナウイルスの影響により世界が激動した一年でした。2021年は世界経済の流れに楽観的な見方も出てきていますが、ビジネスには、新しい現実に適応して方向転換することが求められています。新型コロナウイルスによって起きた危機的状況は、特にデジタルトランスフォーメーションによるイノベーションの大きな影響力を実感させるものとなりました。このブログでは、人工知能(AI)・機械学習(ML)に関して、2021年以降にその勢いが加速しそうなトレンドのいくつかをご紹介します。

  • 拡張分析(Augmented Analytics)で事業部門が変わる ‐ 拡張分析とは、データ準備、インサイト(ビジネスの知見)の提供、分析結果の解釈など、データの探索や分析を、AIやML技術によって強化・自動化・支援します。近年、この拡張分析を実現するBIプラットフォームが登場してきています。AIは、企業のデジタルトランスフォーメーションを実現するために不可欠な技術ですが、企業はビジネスにAIをどのように取り入れて業務を革新することができるのか、その効果的な方法を模索しています。組織の業務効率化が状況の中、事業部門がAI・MLモデルを開発し、そして運用していくことが必要になってくるでしょう。事業部門主導のAI開発は、次の二つの理由から存在感を増しつつあります。第一に、機械学習自動化プラットフォームの出現によって、専任のデータサイエンティストを持たない事業部門であっても、AI開発が可能となってきています。第二に、事業部門は、データサイエンティストよりもビジネス現場のユースケースを熟知しているため、「要件」から実際の現場で必要とされるモデルに至るまでのサイクルを短縮できることです。AIを活用した自然言語処理、テキスト分析、予測ダッシュボードなどの機能を提供できる事業部門のビジネスパーソンが増えていけば、「事業部門における拡張分析」が新しい標準になるでしょう。
  • ノーコードAIにより誰でもAI/MLが利用可能に。AIを利用したアプリケーションの需要が高まるにつれ、世界中の企業がデータサイエンスプロセスの加速と民主化を促進する技術に投資しています。民主化とは、プログラミングを必要としない「ノーコードAI」によって、データサイエンスの専門知識がない業務部門が高度な分析ができるようになることを意味します。ノーコードAIプラットフォームの多くはワークフロー主体で、視覚的なドラッグ&ドロップのツールにより、専門的な知識を持たない人にとっても使いやすいということを売りにしています。一方で、一見すると簡単な操作ですむように見えても、実際のAI / MLを開発するワークフローの多くは、大規模で複雑で、実際には非常に高度かつプログラミングが必要となることが多い点には注意が必要です。企業におけるデータサイエンティストが担当する業務は、機械学習モデルの作成などの統計や最適化よりも、特徴量設計をはじめとするデータと業務知見に関することがほとんどです。その意味で、ノーコードAIは、機械学習のモデルを自動生成するだけではなく、自動的に多彩な業務データを分析し、数千もの特徴量の仮説を設計・評価し、運用のためのエンドポイントを生成する、さらに広い自動化が必要とされます。そのような「ノーコードAI 2.0」プラットフォームの到来によって、企業における分析の民主化は新しい段階に入るでしょう。
  • リアルタイムAIとIoTがスマートマニュファクチャリングを実現。新型コロナウイルス危機ではサプライチェーンが乱れ、中小企業が破綻し、食料品店の品薄や、オンラインストアでは必需品が在庫切れになる事態が起きました。製造業は急速に変化する環境に柔軟に対応するために高度な技術を積極的に導入し、業務を改革することが急速に求められ、いよいよIndustry 4.0の取り組みは、PoCから製造現場へ移ってきました。サプライチェーンの乱れを予測したり、生産現場における計画外のダウンタイムの防止など、リアルタイムAIによって製造業は柔軟で素早い意思決定を行うことができるようになります。製造業界が予測分析と処方分析を導入していくことで、ユビキタスセンサーやリアルタイム品質監視により製品リコールは大きく減少することになるでしょう。リアルタイムAIとIoTの融合で、より効率的で、強靭かつ柔軟な製造業へと進化するでしょう。
  • AIによる自動化がデジタルトランスフォーメーションを加速するデジタルトランスフォーメーションのテーマは、組織効率の最適化、データに基づいたより深いビジネスの洞察、ビジネスの意思決定の自動化に向けたAI活用です。AIで可能になるデジタルトランスフォーメーションは、金融サービス、保険、製造業といった「アーリーアダプター」から他の業界に拡大していくでしょう。そして、効率化を推進させ、新しい製品やサービスを創出するため、AIとMLはビジネス分野全体に渡る複数の業務に組み込まれるでしょう。AutoMLプラットフォームを利用すれば、AIの導入の敷居を下げ、時間のかかるAI導入へのリードタイムを短縮し、より素早く、そして正確な将来予測を実現し、デジタルトランスフォーメーションの取り組みを加速させます。
  • 責任あるAI、説明可能性、モデルの解釈可能性がより重要に。AIにおけるバイアス、規制、プライバシー情報の重要性が高まり、透明性の高いAIや倫理的で信頼できるAIは、AIを活用する全ての企業にとって重要な課題となります。より多くの企業がAIをビジネスプロセスに導入していくにあたり、ML/AIモデルによって自動化される決定に対する説明責任やリスクを考える必要があります。そのなかで、解釈可能な特徴量は、企業がデータに基づいて下す決定の説明責任を確保し、コンプライアンス要件を満たすために役立ちます。ホワイトボックスモデルは、モデルがどのように振る舞い、予測を生成し、どのような変数が結果に影響を与えるのかを説明します。モデルをホワイトボックス化することで、説明責任のあるAIが実現でき、企業のAI/MLモデルの開発者、モデル利用者、ビジネスチームは複雑なAI案件を十分な自信と確実性を持って実行し、信頼を築くことができます。